Cooling その3 ( 04/06/15 追記・更新 )

 ATフィールド全開!「マスオさん初号機」&「○○○君ゴールド」  

ハズレな3400+を続けて2個も引いて超めげていたとき、
KUBOKUBOさんの「PC画像掲示板」でずば抜けて高耐性な3400+が存在することを知りました。
その石のロットは「0345VPMW」といい、なんと空冷でも軽々と2.7Gをオーバー!していました。(@_@)
ご報告者はKUBOKUBOさんの「PC画像掲示板」の常連さんで、
いつも素晴らしい自作の冷却パーツを製作してみえる「きむちさん」です。

こんな凄い石に巡り会えたらいいなあと、地元のPCショップを徘徊すると、
なんときむちさんと同じ「0345VPMW」を発見することが出来ました!\(^o^)/
これこそ「3個目の正直(^^;」という心境で逝ってしまったことは言うまでもありません。(爆
そして、この石は私を生き地獄?から一気に天国へ誘ってくれたのでした。(^^;

そんなご縁でお付き合いさせていただくことになったきむちさんから、
ある日、「極冷用升のテストをしてみませんか。」というお話をいただきました。
もちろん、きむちさん自身が設計・製作される升であり、従来にはない革新的な構造の升ということでしたので、
大喜びで検証させていただくことになりました。

私の「画像掲示板」に、きむちさんから升の製作過程を少しずつご報告いただくにつれ、
その全容が明らかになると同時に、私の期待はいやが上にも高まっていきました。

そしてついにその升が完成し、我が家に送り届けられてきました。
その名も「マスオさん初号機」!なんとナイスなネーミングでしょうか!

それでは早速、「マスオさん初号機」とその付属品一式をご紹介したいと思います。


上 : 「マスオさん初号機」本体 / 中央やや右 : 「バックプレート」
中央右 : 「高さ調整用銅製バッファ」 / 下 : 「リテンションキット」&取り付けネジ

まず、「マスオさん初号機」本体と付属のリテンション&バックプレートの全体画像をご覧下さい。
とても初号機とは思えない気合いの入った素晴らしい仕上がりですね。(^o^)
しかも、升本体のダークブルーに塗装されている部分は極秘の断熱材が施されており、
結露や着霜を防ぐ意匠が凝らされています。

さて、それでは気になる「マスオさん初号機」のスペックを具体的にご紹介したいと思います。
全高:25cm / 全幅:10cm (ハンドル部,蓋部を除く) / 総重量:4.8kg / 内容積:950ml
の超弩級の升です。
右上が我が家の家宝=極冷用の升「クリマス Pro2」ですが、「マスオさん初号機」がいかに巨大であるかが
十分お分かりいただけると思います。

さらに、冷却剤の投入口は本物のレーシングカーのエアファンネル!で、
ドライアイスならかなり大きい塊でも一気に飲み干してくれそうです。
升の内容積も、中央のメインバッファ上部までで約450mlもありますので、
ドラエタなら一気に1kgくらいのドライアイスが入ってしまいそうです。

また、左右に見えるハンドル(グリップ)も決して伊達ではありません。
升本体のあまりの重さにハンドル無しではとても装着は出来ませんでした。(^^;

次は、内部構造を見てみましょう。
升の底面=サブバッファ部は下の画像のように表面積を稼ぐための彫り込みが施されています。
これだけでも冷却効率がかなり向上していると思います。


「サブバッファ部」

さらに中央のメインバッファは升の内部までそびえ立つ構造になっているため、
升内の冷却剤の温度がダイレクトにCPUに伝わります。
深い彫り込みによる表面積の増加と相まって極限までCPUを冷やし切るに違いありません。


「メインバッファ部」

なお、これらのパーツは、21本のボルトで締め上げると同時にハンダでも接合されていますので、
LN2な極限の冷却においても漏れなどが生じることはないと思います。


投入口から内部構造を見てみました。

 「マスオさん初号機」&「○○○君ゴールド」の取り付け&"試運転"  

それでは「マスオさん初号機」とその付属品一式の取り付け方法と"試運転"の様子を報告したいと思います。
1.リテンション&バックプレートの取り付け

まず、リテンションとバックプレートを"GA-K8N Pro"に取り付けます。
素材は真鍮のようで、ゴージャスなゴールドが眩しいです。
ちなみに、「○○○君ゴールド」というニックネームをおやびんさんから命名していただいています。(爆

バックプレートには絶縁用のゴムが貼ってあり、なおかつM/Bと干渉しないように中央部分が
削られていました。
かなり重いので装着には注意が必要ですが、精度良く製作されているため、
チョチョイのチョイと2つのネジをレンチで締めるだけで装着出来てしまいました。(^o^)


リテンション&バックプレート


バックプレートの取り付けです。う〜ん、ゴールド!(爆


リテンション&支柱


2.「マスオさん初号機」本体の取り付け

次は、「マスオさん初号機」の本体を取り付けます。
「クリプロ2」の場合はここが一番神経を使うところですが、「マスオさん初号機」の場合は、
ハンドルで持ち上げて支柱に通し、ゆっくりと降ろしていくだけでほぼセンターが出てしまいました。

付属の蝶ネジを「升底」と「コア」が密着するように、左右のバランスを取りながらに締めていきますが、
バックプレート及び本体が極めて強固なため捻れや反りがほとんどなく、ピタッと収まってしまいました。

さあ、これで取り付け完了!です。


「マスオさん初号機」本体を取り付けました。もの凄い迫力です。


3.「マスオさん初号機」、起動!!!

さて、いよいよ「マスオさん初号機」を試運転してみることにいたしましょう。
今回はめっきり冷えに弱くなってしまった「瀕死のVPMW」を使っての検証ということで、
まずはドライアイス冷却で"試運転"してみました。

本物のエアファンネルからアルコールを150ml、ドラ0.5kgを投入すると、
アルコールの白煙がモウモウと立ちました。
冷え切ると起動しないかもしれないため、
早々に電源を投入し、MBM5でCPUの温度をモニターしていきました。

升自体にかなりの熱容量があるので、ドライアイスは見る見る解けていってしまいます。
おおまかに砕いて割ったドライアイスをドンドン投入していくと、
CPU温度はみるみる氷点下になっていきました。

家宝の「クリプロ2」でドライアイス冷却をした場合は、MBM5の表示で"-28℃"が下限でしたが、
「マスオさん初号機」は、1.95Vと高いVcoreをかけているにも関わらず、
CPU温度は"-31〜32℃"まで冷やし込んでくれました。\(^o^)/

温度が安定してきたところで、まずはDDR333の10.5倍でパイを焼いてみました。
「VPMW」の耐性もかなり落ちてきてしまい、最近は2.95Gもままならないことが多かったのですが、
「マスオさん初号機」のATフィールド?の影響か、今回は3Gをオーバーすることが出来ました!\(^o^)/

次に、9.5倍でもトライしましたが、10.5倍と同じく3Gをオーバーすることができました。\(^o^)/
「マスオさん初号機」の冷却能力は予想通りバッチリだったと思います。(^o^)



強力な冷気で上部はかなり霜が付いてしまいました〜

最後に、升とCPUの密着の具合を確認してみましょう。
グリスも均一に拡がっており、升とCPUの密着がうまく逝っていることが確認できました。

こうなるとやはり、瀕死の石や冷えに弱い板ではなく、
もっと冷えに強い環境で「マスオさん初号機」の真の力をテストしてみたいですね。


升とCPUの密着もバッチリだったと思います。(^o^)



 「マスオさん初号機」のドラ検証!その1 ( 04/05/09 追記 )

これまでの予備的な検証の結果、熱容量の大きい「マスオさん初号機」はLN2よりもドライアイスの方がその冷却能力の
高さを発揮できるようでした。

しかし、瀕死のVPMWと冷えにデリケートなBioでは、
せっかくの「マスオさん初号機」もその真価を発揮することはできません。(T_T)

「マスオさん」の本格的な検証は、12倍な素64か939なFXが出るのを待つつもりでしたが、
どうしても待ちきれずに940なFXに手を出してしましました。(^^;

それでは、AMD最速のシステムであるFXで検証した「マスオさん初号機」の威力をご覧下さい!


システム環境

M/B:Leadtek WinFast K8NW 改 / BIOS:040130.bin

CPU:Athlon 64 FX-51 0336WPMW
CPU Cooling:「マスオさん初号機」&「○○○君ゴールド」 +Dry Ice
Chipset Cooling:Swiftech MCX159-R +Dry Ice

Memory:Infineon PC3200RE BT-5 512MB x2 /DDR400
CL2.5-5-3-2-8-11-2-2-AUTO-2-2x2592

 
VGA:ATI XPERT 98 PCI 8MB
HDD:Maxtor 5T040H4 /U-DMA 5 (ATA100)

PowerSupply:Zippy-460WS(3.3V改)

Vcore:1.98V(実測)/ Vddr:3.16V(実測)/ Vio:3.65V(実測)
OS:Windows Server 2003

備考:REGメモリー2枚挿し / MAXMEM=107 / ドライアイス冷却




なんと!ドラでSPI104万桁27秒を達成!クロックも3.1Gに到達してしまいました!!! (@_@)


時間の関係で「マスオさん初号機」の最も得意なカテゴリーと考えられる長距離の検証は出来ませんでしたが、
SPIの3355万桁またはPiFastの10億桁ならきっとその真価を遺憾なく発揮できるはずです。

ということで、次回は長距離の検証に挑戦したいと思います。



 「マスオさん初号機」のドラ検証!その2 ( 04/06/15 追記 )

きむちさん、大変永らくお待たせいたしました。m(_ _)m
ついについに、「マスオさん初号機」により、なんとドラ冷3GでPiFast10億桁を完走いたしました!

これまでの秘密裏の挑戦では、メモリーエラー・原因不明のVcore低下・突然のブルーバック等の様々なトラブルにより、
延べ25kgのドライアイスが虚しく大気に還元されてしまいましたが、
ようやく4度目の正直で3時間を走りきることが出来ました。\(^o^)/

それでは、「マスオさん初号機」の真の威力をご覧下さい!


システム環境

M/B:Leadtek WinFast K8NW 改 / BIOS:040130.bin

CPU:Athlon 64 FX-51 0336WPMW
CPU Cooling:「マスオさん初号機」&「○○○君ゴールド」 +Dry Ice
Chipset Cooling:Swiftech MCX159-R

Memory:Infineon PC3200RE BT-5 512MB x2
      ADATA PC3200RE CH-5 512MB x2
CL2.5-6-3-2-10-13-2-2-AUTO-2-AUTO

VGA:ATI XPERT 98 PCI 8MB
HDD:Maxtor 5T040H4 /U-DMA 5 (ATA100)
Maxtor 6Y080P0 x2 /U-DMA 6 (ATA133)
PowerSupply:Zippy-460WS(3.3V改)

Vcore:1.91V(実測)/ Vddr:2.92V(実測)/ Vio:3.50V(実測)
OS:Windows Server 2003

備考:ソフトウェアRAIDシステム / ドライアイス冷却(3時間で約5kg消費)




FX-51が3Gで3時間近く走り続けることが出来るとは!!!!!
マスオさん初号機の真の威力を証明できたと思います。(^o^)




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